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07/22/2005

私からあなたへ、小説提出のお願いっ

7月21日(木)
午後から事務所。小説講座の作品指導、講師依頼。公募ガイド社、「大阪ショートショート大賞」の掲載確認。あとは、生徒作品を読む。

現在、第7期の修了課題、専攻科の長編作品の最終締切が重なっているので、大変である。連日、頭がクラクラする。こりゃ、暑さのせいばかりではない。

ホンマ、生徒作品を読むのは大変だ。専攻科は、作品としてはすでにかなり上達しているので、読むこと自体は苦痛とか、そうでもないのだが、ただ専攻科の作品はやたら長い。ほとんど、500枚を越える長編である。ううう〜。

さらに第7期生の作品。こっちは50枚以下の作品なのだが、短いから読みやすいかというと、ううう。あれだけそれまでに注意したのに、あああ〜。くらくら。まあ、このクラスも、あと数ヶ月たって、専攻科に進学する頃には、不思議とかなり書けるようにはなるんですけどねえ。
(といっても、専攻科へは、毎年だいたい半数しか進学しないので、あとの半数の人はどうなるか知らない)

ここの小説講座、10月の開講後は、6月までは、十数人の講師が順番にやってきてレクチャー講義をするのだが(その間、短編指導なんかもするが)、そのあと、7月から9月は、ずっと連続で作品指導なのだ。他の小説講座では、たった一人の先生が全部の作品を見てくれるというスタイルが多いのだが、ここの講座は、せっかくプロで活躍する現役の作家の講師が、十数人もいる(おお、ぜいたく!)ので、なるべくなら、自分の作品にあった講師に指導してもらえるようにしている。

だが、そのためのスケジュール調整が毎年大変。そのため、提出された生徒作品は、すべて一度、私がチェックすることにしている。一応、作品を指導する担当講師を決めるのに責任をもつことにしているのだ。

というわけで、とにかく生徒作品はすべて読んで、どんな作品で、どんな内容で、どれくらいのレベルかチェックしなくてはいけない。専攻科のクラスでは、もうどんな作品を書くタイプか、こっちも慣れているので、「今度は、どんな内容かな」とチェックすればいいだけなのだが、まだ専攻科になっていない一年目のクラス(第7期)は、実は、読むのもけっこう大変な作品もあるんですな。これが。

というわけで、今、読んでいる生徒作品の中から、いろいろ私の希望と忠告。
専攻科の人には、あたりまえすぎて、笑うかもしれないけど。
まあ、わかってます。ええ、「やっちゃうんですよね〜」。

ってことですが、でも、やっぱ、私からのお願い!

1 ノンブル(ページ数)、作者名は、必ず書いてくれ〜

 あれほど注意したのに、やっぱり忘れているヤツがいる〜。この人は、事前に3度も書き直し、ギリギリまで修正しつづけた真面目な人なので、たぶん最後の最後に直した時に書き忘れたのだろうが、やっぱり書かないとダメだよ。反省しなさい。

2 枚数オーバーしないで〜

 まあ、気持ちはわかります。うんうん。そりゃ、短くならなかったんだろうし、提出しないよりはいい。そりゃ、なんとか指導できるようにするけどね。規定枚数の10%とか20%とかなら、まだしょうがないな、って思うけど。でも、30%とかオーバーしていると、さすがに、どうよ。どんなにいい作品でも、公募ならやっぱり枚数オーバーだと入選させられないだろうし、ここの講座でも、他の人は枚数をちゃんと守ってくれているわけで。だから、やっぱ、規定枚数は守ってほしいなあ。

3 登場人物をやたら多くしないでくれ〜

 50枚の短編なのに、読むのに何時間もかかる。「これ誰だったっけ?」とやたら登場人物が多いと、何度読み返しても、なかなか理解できないんですよう。そんなに覚えられないし。必要以上に登場人物を増やさないで。

4 誰が誰か、わかるように書いてくれ〜

 それから、どの人がどの人かわかるように書いてほしいです。性格や容貌なども、覚えやすいように、なるべく早くわかるように書いておいてね。たとえば名前を書く時は、まず「姓名」が覚えられるようにしてもらわないと、困るんですよね。最初に「姓」があって(たとえば「渡辺…」)、そのあといきなり「名」(真紀…)が出てきても、読んでいる人は、あいにく同一人物かどうかわからんのです。そりゃ、作者は、渡辺真紀、というフルネームを知っているかもしれませんが、こっちにはわからないので、「え、誰、これ?」ってことになるんですう。

5 余計なシーン、エピソードをやたらと入れないで〜

 読むのに苦労する作品ほど、それぞれのエピソードが、そもそも何のために書かれているのかわかんないことが多いのです。読んでいる途中で、「なんで、こんなことやってんだろう?」と何度も思ってしまうので、ストーリーにあまり関係のないエピソードをやたらとたくさん入れないで。ホンマ、何やってんだか、訳わからんようになるので。

6 何を書きたいのか、自分でもわからない文章をいっぱい入れないで〜

 たぶん書いている途中で、わからなくなったり、迷ったりしたんだと思うんですが……。でも、書いている途中はいいけど、書き終わった後に整理するとか、推敲するとかしてほしいです。たぶん「自分でもなんで書いたのかわからない」ような文章は、読んでいる私も、やっぱ、わからんです。

7 やっぱ、できるだけ、視点人物は一人にして〜

 短編なのに、視点人物がころころ変わると、やっぱ、読んでてツライっす。三人称の作品で、視点が変わりまくる作品がけっこうあるんですよう。一人称でも、誰がやっているのかわからない動作が書かれていたりして、「これ、だれ?」と迷うことがけっこうあります。読むのが大変なので、なんとかして。

8 一つの主語に、動作や修飾語を何回もかぶせるのはやめて〜

 実は、私、あたま悪いっす。ものすごい理解力ないっす。だから、あんまり複雑な動作は、どっちみち想像できないっす。やっぱ、エンターテインメント小説なので、あまり余計な頭のエネルギーを使わせるのはどうかと思いますです。

9 もう少し面白いアイデアを見つけてくれ〜

 いや、絶対、もっと面白いアイデアがあったはずやで。なんでそれを書けへんねん。
 たぶん、もう少し考えてみれば、ぜぇったい、もちょっと面白いアイデアを思いついているハズや。「いや、がんばったけど、ホンマにこれしか思いつきません」ってのは、たいていウソですう。たいてい、あとで聞いたら、もっと面白いこと考えてたやんっ、ってことあります。皆さん、アイデアは、出し惜しみしちゃいけません。ほんでもって、わざと作品を退屈にしないように。

10 推敲してくれ〜

 誤字が多いよう。誤変換が多いよう。頼むから、推敲してくれ。
 推敲できないなら、締切ギリギリに書いちゃダメよん。

11 ちゃんと読めるように印字してくれ〜

 ワープロの出力は、読みやすいように印字してください。お願いお願い。
 字間はつめて、行間をあけた方が読みやすいです。あんまり読みにくいと、目が痛い。あたま痛いです。

ってことで。
で、来週から作品集、配ります。人のフリ見て、我がフリ直せ。その方が勉強になりますよ。では、皆様、乞うご期待。 

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Comments

はじめまして。ココログで小説サイトを運営している甲斐ミサキと申します。
生徒さん方への希望忠告、とても参考にさせていただきました。
この件につき、引用するとともに記事に使用させていただいたので、トラックバックさせていただいております。
それでは失礼しました。

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